プログラムにより定型的な業務を自動化できる「RPA(Robotic Process Automation)」は、活用すれば業務が大幅に効率化されるなどさまざまなメリットをもたらしてくれます。各ベンダーがさまざまなRPAツールを提供しており、企業としては各ツールの違いを理解して、適切なRPAツールを選ぶことが重要です。
そこで今回は2019年最新版としてRPAツールのおすすめを10選、特徴などをまとめてご紹介していきます。「RPA導入を検討しているが、自社に最適なRPAツールがどれなのか知っておきたい」という方は、ぜひ参考に読んでみてください。
目次
WinActor(ウィンアクター)
RPAツールの代名詞と言えば、この「WinActor(ウィンアクター)」です。IT大手の「NTTグループ」が提供しており、シェアは全RPAの中でもナンバーワンです。
各プロセスは「シナリオ」という単位に分けられており、操作キャプチャによる自動生成も可能です。またシナリオはユーザーが別途追加したり修正したりすることも可能で、特別な技術は必要ありません。
他にもさまざまなアプリケーションの自動化に対応していたり、パソコンへ1台インストールすればすぐ使えるようになるなど、使い勝手がよいのが特徴です。さらにサポートも充実しており、電話・メール・リモート・対面など多彩な方法でサポートを受けられます。
「そつのない、サポート面でも安心できるRPAを導入したい」といった企業にはWinActorがおすすめです。
BizRobo(ビズロボ)
「BizRobo(ビズロボ)」は「RPA テクノロジーズ株式会社」が提供するRPAツールです。1,000社以上の導入実績があり、信頼性はWinActorと同じく高いです。
サーバーにインストールして使うので、サーバーに接続できる環境であればどこででも使用可能です。またWebアプリケーションの扱いが得意で、さまざまなWeb上の作業を効率化できます。
さらに導入から実際の運用まで、各工程をしっかりサポートしてくれる面においても定評があります。「サーバーで効率よくRPAを管理したい」、「Web上の作業を効率化したい」といった用途には、BizRoboが向いているでしょう。
SynchRoid(シンクロイド)
「SynchRoid(シンクロイド)」は、「ソフトバンク」が提供しているRPAツールです。「マルコメ」、「LIXIL」など多くの有名企業が導入しています。
さまざまなITシステムと連携が可能で、例えば「OCR(光学文字認識)」と組み合わせれば、書類を簡単に読み込んでデジタル化し、システムに登録・保存できます。また同じくソフトバンクが提供する「Pepper(ペッパー)」と連携させれば、消費者が知りたい在庫情報などをその場で調べて提示したり、といったことが可能になります。
パソコンインストール、サーバーインストールどちらにも対応しているので、自社に即した運用体制で利用可能です。「ソフトバンクのサービスを始めとして、さまざまなITシステムと連携させてRPAを運用したい」という場合はSynchRoidが選択肢に入ってきます。
関連ページ:書類の管理に役立つ! OCRの活用法とは!
BALES(ベイルズ)
「BALES(ベイルズ)」は、「スマートキャンプ株式会社」が提供するRPAツールです。同社BtoB向けメディア「BOXIL(ボクシル)」作成で培ったノウハウが最大限に活かされています。
営業活動に特化したRPAツールであり、ホットな顧客とそうでない顧客を分けたり、最適なタイミングで見込み客にアプローチを掛けたりと、営業に関するさまざまなプロセスをサポートしてくれる機能が多数搭載されています。
活用に関するサポートもしてくれるので、確実に営業業務効率化を実現できます。「営業活動に課題を感じている」といった場合は、BALESの導入がおすすめです。
RPAロボパット
「RPAロボパット」は、「株式会社FCEプロセス&テクノロジー」が提供しているRPAツールです。クレジットカード業からウォーターサーバー業まで、さまざまな企業での導入実績があります。
キーボードとマウスが関与するすべてのITツールでの活用が可能で、汎用性が高いのが特徴です。また古いITシステムとも連携可能で、RPAが使えなさそうな範囲もカバーしているのがメリットです。
提供タイプはパソコンインストールタイプのみですが、その分セキュリティ性は高いです。「自社システムは古いが、きちんと自動化して業務効率化を狙いたい」といった用途に向いているRPAツールです。
Autoブラウザ名人
「Autoブラウザ名人」は、「ユーザックシステム株式会社」が提供しているRPAツールです。「ジャパンネット銀行」など、大手企業でも導入事例があります。
Webブラウザ操作に関するRPAシェアではナンバーワンの実績を誇っており、「HTML」タグごと各Webブラウザ内ページを読み込むことで安定した稼働を実現しています。また業務担当者の処理を記録して自動化できるので、実行すれば誰でも高度な処理ができるようになります。
「Webブラウザに関するあらゆる操作を自動化したい」といった場合におすすめのRPAツールです。
ipaS
「ipaS」は、「株式会社デリバリーコンサルティング」が提供するRPAツールです。仙台市など、自治体での導入実績もあります。
高度な画像認識技術を搭載しており、画面上各項目を確実に認識しながら処理を自動化してくれます。またプログラミングなしにスクリプトファイルを作成できるのもメリットです。
「画面上の操作を確実に覚えさせたい」という場合は、ipaSはおすすめのRPAツールです。
パトロールロボコン
「パトロールロボコン」は、「株式会社コムスクエア」が提供するRPAツールです。「ドン・キホーテ」など、有名企業での導入実績もあります。
データセンターの自動復旧など、高度な作業にも活用可能です。また純国産による質の高い、スピーディーなサポートを受けられるのも安心できるポイントです。
「高度な作業もRPA化したい」といった場合におすすめできるRPAツールです。
SMART Message BOT
「SMART Message BOT」は、「ネオス株式会社」が提供するRPAツールです。チャットボットに特化しているのが大きな特徴です。
「LINE」などさまざまなツールと連携可能で、会議室予約やカレンダー管理など、さまざまな場面で活躍してくれます。また自社システム状況に応じて最適なチャットボットが提供されるので、最大限にチャットボットを活用できます。
「機能性の高いチャットボットを導入したい」といった用途に向いているRPAツールです。
Blue Prism(ブループリズム)
「Blue Prism(ブループリズム)」は、イギリス発のRPAツールです。日本では「Blue Prism株式会社」が提供を行っています。
RPAでは古株で、多様な使い方ができるのが特徴です。例えばコンピューターのみでの問題解決、社員との適切な連携など、さまざまな機能で企業の業務効率化を強力にサポートしてくれます。
「とにかく高機能なRPAツールを導入したい」といった場合は、Blue Prismが有力な選択肢になってくるはずです。
まとめ
今回は2019年度最新版として、RPAツールのおすすめを10個まとめてご紹介してきました。
今回のまとめから分かるように、さまざまなRPAツールが提供されています。自社の課題を浮き彫りにし、その課題を解決できるRPAツールを導入することで、確実に最大限の業務効率化が図れます。
ぜひ本記事も参考にしながら、自社に最適なRPAツールを見つけてくださいね。
関連記事①:RPAとは? その特性と期待できる効果とは?
関連記事②:RPAを活用すれば、営業も効率化できる!
関連記事③:BPOとRPAの使い分け方