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コールセンター業務の委託先選定における費用のポイント

コールセンター業務の委託先選定における費用のポイント_1

企業の生産性を高めながらもコストを削減するといった観点から、コールセンターをアウトソーシングする企業が増えています。
コールセンター業務の委託先は主に、電話設備や人材の管理、そして問い合わせ対応業務などを請け負っています。
委託することで得られるメリットも様々ですので、自社に必要な業務やメリットを提供してくれ、かつ価格設定が適正なものであることが委託先の選定においては大切なことです。
コールセンターの業務委託契約においては、提供してくれるサービス内容が細かく費用に反映されますので、ポイントをおさえてしっかりと確認していきましょう。

(2021年3月26日更新)

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目次

コールセンター業務を委託するメリット

コールセンター業務を委託するデメリット

依頼できる業務内容

コールセンターの稼働時間と対応件数から料金設定を考える

月額基本料は委託業務内容によって変動する

オプション料金は細かく確認し慎重に判断する

自社にとってのコールセンターの位置づけを明確にし委託する

コールセンター業務を委託するメリット

コスト削減

コールセンター業務を外部委託するメリットとしてまず挙げられるのが、コスト削減です。

コールセンター機能を自社で賄おうとすれば、電話機、複合機、情報セキュリティ対策を施したネットワークシステム、オフィススペース(会議室・休憩室含む)、空調設備など、様々なインフラの整備と優秀なオペレーターを育成する必要があります。その上で、サービスのクオリティを日々高めていかなくてはなりません。

ですが、コールセンター業務を委託することで、企業は既に完成されたシステムと教育の行き届いた優秀なオペレーターを安価で手に入れることができます。

専門知識を持った人材を常に最前線に配置できる

満足度の高いサービスを提供するには、専門知識が必要な問い合わせに対応できる優秀なオペレーターを適切に配置することが有効です。お客様から厚い信頼を得ることのできる人材を確保するためには、オペレーターを継続的に教育することが重要になってきます。

また、繁忙期や広告出稿の影響によるコール数の変動などで、人員の増員せざるをえない状況になる場合があります。
その際もコールセンター業務を委託しておけば、教育にかかるコストを削減しながら、急な採用といった負担を気にせずに一定のクオリティを保つことができます。

本来の業務に集中できる

お客様から寄せられる問い合わせは多岐に渡ります。その中にはスタッフに精神的ストレスのかかるクレーム、間違い電話など本来の業務とは関係のない電話も数多く含まれます。

コールセンター業務を委託することによって、スタッフは余計な雑音に囚われずに本来の業務に集中できます。自社の生産性をアップさせるためには有効な手段といえるでしょう。

コールセンター業務を委託するデメリット

社内にノウハウが蓄積されない

コールセンター業務を委託すると、システム構築やオペレーターの教育にかかるコストを削減できる一方で、トライ&エラーを繰り返しながらノウハウを蓄積する機会がつくれなくなる、といった側面があります。

また、専門知識を備え、セールススキルが磨かれた熟練のオペレーターを確保する機会を失っているともいえるので、コールセンター業務を委託する際はその点を認識しておく必要があるでしょう。

大切な情報を見落としてしまう可能性がある

一見、見過ごされがちな問い合わせの中に、自社の将来を左右するような貴重なアイデアや意見が含まれていることもあります。自社のスタッフとコールセンター業務の外注先では、どうしても情報の受け取り方に違いが出てきます。

コールセンター業務を委託する場合は、問い合わせやクレームの中に含まれるお客様からの声を漏らさずに吸い上げて、分析しながら次に活かせる仕組みを構築することが大切になるでしょう。

マニュアル化が必須

コールセンターのオペレーターといっても、専門知識への理解や応対能力は人によってまちまちです。
またビジネス環境の変化により、商品やサービスの内容も日々更新される部分があります。

応対するスタッフのクオリティを高く均一に保ち、最新の状況をいち早く浸透させるためには、委託する業務をマニュアル化する必要があります。
コンスタントにマニュアルを更新して委託先と共有するには手間がかかるかもしれませんが、マニュアル化することによって高いクオリティを保つことができたり、トラブル対策を綿密に立てたりすることができます。

依頼できる業務内容

インバウンド業務の場合

商品を受注する業務

商品に関するお問い合わせ対応、お届け先情報のヒアリングの代行などの業務がこれにあたります。電話対応に忙殺される手間と時間を削減したり、作業効率を高めたりすることにつながります。

通販を受注する業務

テレビショッピング、ECサイト、新聞広告など多岐にわたる宣伝媒体から寄せられる商品の受付業務から配送手配がこれにあたります。

問い合わせに対応する業務

商品・サービスについてお客様からいただく質問やクレームを対応する業務がこれにあたります。委託することでクレームへの迅速かつ丁寧な対応をすることができ、企業イメージを高めることにつながります。

予約に対応する業務

お客様からの大切な予約電話受付に対応する業務です。業務委託することにより、落ち着いて本業に集中しながら、見込み客獲得につなげることができます。

求人応募に対応する業務

応募者の受付から面接の案内や合否の通知といった業務がこれにあたります。
広範囲かつ大規模に事業展開する際や業務の繁忙期など、人材の増員を迫られた時に有効です。

サンプル応募に対する業務

複数の媒体で告知された商品のサンプル応募の受付から発送の業務が、これにあたります。
顧客情報を丁寧に聞き取り、データ入力からサンプル発送業務まで代行してもらうことが可能です。

アウトバウンド業務の場合

テレアポの業務

自社商品に興味を持ちそうな見込み客に電話をかける業務がこれにあたります。商品やサービスの魅力を売り込み、新規顧客を開拓することが可能です。

市場調査の業務

地域や個人に対してランダムに架電し、丁寧な聞き取りを行って必要サンプルを収集する業務がこれにあたります。
商品の認知度や市場動向といった正確なデータを把握し、自社の売り上げ向上につなげることが可能です。

イベント告知の業務

定期的かつ新規イベントの案内業務がこれにあたります。来場促進やカタログ送付の承諾などを得て、新規顧客の獲得につなげることができます。

コールセンターの稼働時間と対応件数から料金設定を考える

コールセンター業務の委託費用においてまず確認すべきことは、費用です。
例えば、インバウンド業務を委託しようと考えている場合、2つの料金体系があります。

1.月額固定型

一か月で対応するコール件数を、あらかじめ100件や500件などまとめて設定し、その件数内であれば一律料金で対応してもらえるタイプです。
日々のコール数があまり変動せず一定数の受電対応がある場合は、月額固定型がおすすめと言えます。
この月額固定型を採用する際に注意すべきことは、対応件数が契約件数をオーバーした際の追加料金です。この場合、契約時の単価に上乗せされた超過分としての単価×オーバーした件数で追加料金が計算されます。
月々の受電件数を確実に予測することは難しいので多少のオーバーは発生するのもやむを得ません。しかし想像を超えて受電件数がオーバーしてしまうと、その分追加料金も大幅に跳ね上がります。月額固定型を採用する際は複数の会社を比較して委託することが必要です。

2.従量課金型

「受電件数×コール単価」によって算出される料金体型で、受電の多さによって、毎月の費用も変動します。かかってこなければ¥0ですので、受電頻度が不定期な場合はこちらのほうが良いでしょう。
また、コール単価は対応内容によっても上下します。専門的な内容での対応、または1件あたりの対応時間が長いことが多いコールセンターの場合は、単価が上がることがあります。

月額基本料は委託業務内容によって変動する

先に挙げたインバウンド業務に対する料金に、月額基本料が加算されたものが、毎月の委託費用となります。
月額基本料は一般的には以下の数式で算出されています。

月額基本料=(人員×対応時間)×業務要件

この基本料は、委託するコールセンターの稼働時間や対応に必要な人数、また対応に際しての専門知識の必要の有無など、様々な要因が絡み合って変動します。自社のコールセンターの運営スタイルに合った金額に設定できるよう、代行会社の担当者としっかりと相談するようにしましょう。

オプション料金は細かく確認し慎重に判断する

コールセンター業務を外部の会社が代行するにあたっては、上記以外の料金も発生します。

例えば、初期費用。これは、代行業務開始時に、オペレーターの研修や業務マニュアル等の各種資料作成のための費用になるものです(これらのオペレーターの教育コストは、月額基本料に含まれる場合もあります)。
ただ、管理業務を外部会社に移し、業務フローやオペレーターもこれまでの状態を維持していくのであれば、研修費用や書類作成の費用はそれほど必要ありません。その場合は、継続的にマニュアルやFAQを作成したり、研修を行ったりするという認識になりますので、余計なオプションサービスが入っている場合は、省いてもらった方が良いでしょう。

その他のオプションサービスには、設備投資関係があります。
品質向上のための通話録音や自動音声ガイダンスなどのシステムを導入している(または、これからする)場合、そのシステムコストが追加されていきます。
こちらも、コールセンターの業務内容や規模によっては不要の場合もありますので、不要なのに料金に含まれているといったことのないよう、しっかりとチェックしましょう。

自社にとってのコールセンターの位置づけを明確にし委託する

一言でコールセンターといっても、その業務内容は多岐に渡ります。
通販などの商品購入手続きのためだけなのか、それとも、企業のサービスに対しての問い合わせが多く、各部署との連携が必要なのかなど、コールセンターの社内での位置づけは会社によって違います。自社におけるコールセンターの役割をしっかり把握しておきましょう。
また代行会社に委託する際に、担当者側が明確にしておかなければならないことは、自社のコールセンターに求めるクオリティーです。どの程度の品質を求めるのか、そして業務改善など今後も効率化や品質向上のための取り組みが必要なのかということを明確にした上で、要望に合った料金プランを提示してくれる会社に委託しましょう。

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