政府の働き方改革に伴い、「リモートワーク(テレワーク)」という言葉をよく聞くようになりました。リモートワークを実現すれば単なる「ワークライフバランス(仕事と生活の両立)」の確保だけでなく、業務効率化やリソース保持などさまざまなメリットを受けられます。
ただしリモートワークは思い立ったらすぐに実行できるわけではなく、企業が実行するにあたっては必要なツールの選定および導入が必要になります。リモートワークに関するツールは膨大にあるので、カテゴリを理解してどのツールが必要か選定できるようになるとスムーズにリモートワークを実現可能です。
今回はリモートワークを検討している方向けにリモートワークに必要なツール一覧、そしておすすめのリモートワーク用業務管理ツールをまとめてご紹介していきます。
目次
リモートワークとは
リモートワークとは、「社外で業務を行う働き方」を指します。リモートワークと呼称する場合は明確な定義は存在せず、
・外出先でスマホを使って進捗管理などを行う
・会社に通いながら、定期的に在宅で仕事を行う
・カフェや図書館など、会社や自宅以外で仕事を行う
・コワーキングスペースで、他企業のメンバーといっしょに仕事する
こういった社外で働く方法はすべてリモートワークに含まれます。
リモートワークの業務管理に必要なツール一覧
リモートワークは、会社の成長にとっても有意義なアプローチです。ただし社内で直接コミュニケーションを取れないので、遠隔でも確実にコミュニケーションを取って仕事ができるよう各ツールの導入が必要になってきます。
リモートワークの業務管理に必要なツールは、次のとおりです。
・ビジネスチャットツール
・Web会議ツール
・クラウドストレージツール
・タスク管理ツール
・勤怠管理ツール
ビジネスチャットツール
ビジネスチャットツールは、掲示板形式でメッセージをまとめて閲覧できるチャットツールのビジネス版です。
メールで業務のやり取りをすべて行っていると、重要な内容を見落としてしまう可能性があります。また業務内容ごとにメールを分けて確認するのも、かなり面倒です。
ビジネスチャットツールを使えば、掲示板形式ですべてのやり取りが履歴として残ります。たとえば少し前のやり取りを確認してどう仕事を進めればよいか確認したいときも、簡単にさかのぼって履歴確認が可能です。
また「業務Aはこのスレッドで、業務Bはこのスレッドで」というように、業務ごとにすぐスレッドを作って管理しながらやり取りできるようになります。
Web会議ツール
Web会議ツールは、インターネット上で顔を合わせて会議ができるツールです。
仕事の簡単なやり取りなどは、ビジネスチャットツールでも十分です。ただし重要な会議などは、チャットツールを使って話の流れを追ったりするのに無理があります。
Web会議ツールを使えば、インターネット回線とWebカメラ、インカムなどを使って遠隔でも会議に参加できます。実際にその場にいるように、質問なども可能になるでしょう。
円滑なコミュニケーションを取りながら会議を行うためには、Web会議ツールも必要です。
クラウドストレージツール
クラウドストレージツールは、納品物を送信したりといった際に必要です。
メールで納品物を送ると他メッセージに埋もれる可能性もありますし、送信できるデータにも限界があります。映像などデータ量の多いものをやり取りするならば、なおさらメールだけでは不十分です。
クラウドストレージツールでは、提供メーカーが用意したサーバー上に簡単にデータを保存できます。クラウドサーバー上のデータはローカルで消去される危険もありませんし、他ツールと連携させれば共有しながらの同時編集作業も可能です。
タスク管理ツール
遠隔で働いていると、どうしても誰がどのタスクを行っているのか、そしてどのくらい作業を進めているのかが可視化しにくくなります。タスクを可視化できていないと、作業の重複などが発生して生産性が低下する可能性も否定できません。
タスク管理ツールを使えば、誰がどの仕事を行うべきかが明確になります。そしてタスクを消去してまた新しいタスクを用意したりと、タスク入替も簡単です。
勤怠管理ツール
リモートワークを行う上で、勤怠管理は重要です。勤怠管理ができていないと、長時間労働していたのにそれが会社に伝わらないなどの問題が起きる可能性もあります。
勤怠管理ツールでは、インターネット上で手間を掛けずに就業開始時刻や終了時刻などの打刻ができます。他にも画面キャプチャにより仕事をこなせているか確認するなど、細かい勤怠状況の把握も可能です。
おすすめのリモートワーク用業務管理ツール5選
ここからは、おすすめのリモートワーク用業務管理ツールをご紹介していきます。
・ビジネスチャットツール・・・chatwork
・Web会議ツール・・・Zoom
・クラウドストレージツール・・・Google Drive
・タスク管理ツール・・・Trello
・勤怠管理ツール・・・F-Chair+
ビジネスチャットツール・・・chatwork
「chatwork」は、国内の導入実績もトップクラスの人気ビジネスチャットツールです。
1対1でチャットを行う個人チャットは作成に制限がなく、無料プランでもいくらでも作成可能です。複数人で同時にやり取りを行う場面が多い場合は、有料プランに登録すると無制限で複数人チャットのスレッドを作成できます。
chatworkを使えば、
・詳細を確認して仕事を開始
↓
・納品
↓
・訂正作業などを通して検収
といった一連の作業工程を完結可能です。
またビデオ通話も可能など、チャット機能だけにとどまらない汎用性の高さが魅力です。
Web会議ツール・・・Zoom
Web会議ツールを検討する上で名前に挙がりやすいのが、「Zoom」です。Zoomはすでに多くの企業が導入しており、信頼性が高いのもメリットです。
最大1,000人までのWeb会議が可能なので、Web会議参加人数制限を気にする必要がありません。データ通信量にも工夫がされており、スムーズに通信できるようになっているのも特徴です。
また主催者以外は、Zoomアカウントをわざわざ作成しなくてもアプリをダウンロードするだけで会議に参加できる手軽さも魅力になっています。
クラウドストレージツール・・・Google Drive
クラウドストレージツールとして、「Google Drive」を知らない方はまずいないと思います。それほどビジネスだけでなく、一般にも普及しているツールです。
無料でも15GBまでのデータを保存可能で、さらに「Gmail」や「Google Document」などGoogleの各種ツールとも連携しています。たとえばGoogle Driveからデータを取り出しGmailに添付して送付する、Google Driveに保存された書類データをGoogle Documentを使いリアルタイムで共同編集するなど、使い道はさまざまです。
他にもパソコンのデータをすぐに同期させて保存するなど、たくさんの機能を利用可能です。
タスク管理ツール・・・Trello
タスク管理ツールとして有名なのが、「Trello」です。「Google」など、有名企業も利用している人気ツールです。
Trelloでは、付箋感覚で簡単にタスクを追加できます。ToDo一覧は、パソコンやスマホなどから簡単に確認できます。またカードとして追加したタスクは、チェックリストやコメントなどを編集可能です。
作業中、完了など状況ごとにタスク管理するのも簡単です。
勤怠管理ツール・・・F-Chair+
勤怠管理ツールとして定評があるのが、「F-Chair+」です。
ワンクリックだけで、着席と退席状態を伝えられます。また労働時間は自動集計され、作業の偏り具合などもすぐに可視化可能です。
管理者にはキャプチャが送られ、本当に仕事をしているかも把握できます。他にも残業時間を強調表示するなど、働き方を是正する機能も搭載されています。
まとめ
今回はリモートワークに必要なツール一覧、そしておすすめの業務管理ツールをご紹介しました。
リモートワークを会社で実現するには、さまざまな業務管理ツールが必要です。ただし業務管理ツールはすべて必要なわけではなく、一つで複数のツール機能を代行してくれるものもあります。
ぜひ今回のおすすめも参考にしながら、自社に適切なツールを選定してみてください。