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シェアリングエコノミーのメリットとデメリットとは?

シェアリングエコノミーのメリットとデメリットとは?_1

様々なモノや時間をシェアするシェアリングエコノミーが、新しいビジネスモデルとして世界規模での拡大を続けています。個人の保有する遊休資産を貸し出すこのサービスは、仲介者を介すことなく、主にネット上で個人レベルでの直接やり取りができる利便性の高さから人気が高まり、私たちの生活は、「所有する」ことから、必要な時に必要なモノを「シェアする」ライフスタイルへと変化を遂げたのです。

様々な業種からの新規参入が続くシェアリングエコノミーですが、まだまだ発展途上の市場ゆえの課題や問題点も多く残るのが現状です。今回は、拡大を続けるシェアリングエコノミーのメリットとデメリットを解説していきますので、それぞれのポイントをおさえながら、自分に適したサービスを選ぶ際の参考にしてみて下さい。

関連ページ:シェアリングエコノミーとはどのような考え方?

目次

メリット1:遊休資産の有効活用

メリット2:節約・エコなライフスタイル

メリット3:新たなビジネスモデルやコミュニティの促進

デメリット1:安全性の確保

デメリット2:シェアサービス利用者以外への影響

サービス拡大に適した法整備が必要

メリット1:遊休資産の有効活用

遊休資産とされる対象は実に様々で、モノに限ったことではありません。仕事で活用していないスキルや資格、家事や育児の合間にできる自由時間や休暇など、有効活用できず眠っているものは多くあります。当人にとっては持て余している、モノ・時間・人(スキル)・場所といったものを、必要な人に貸し出すことで、収入が得ることができます。

メリット2:節約・エコなライフスタイル

これまで「所有する」ことが当たり前だった、車や家や家具といったモノは、現在すべてシェアでまかなうことが可能です。シェアサービスを利用することで、借主は余計なモノを購入する必要がなくなり、また、購入した際に発生する、様々な維持費からも解放されます。また、必要な時に必要な分だけをピンポイントで借りることで、車による排気ガスや渋滞問題、空き家やごみの増加問題においても高い効果を生み出します。

メリット3:新たなビジネスモデルやコミュニティの促進

シェアサービスの発展と普及により、人々の消費動向やライフスタイルが変容していくため、「シェアする」ことに焦点を当てた、新たなサービスやビジネスモデルの誕生が加速していくでしょう。また、シェアサービスは個人対個人で直接やり取りをするため、利用者の間で新たなつながりが誕生することになります。シェアサービスをきっかけとし、新たな関係性が構築される、また場合によってはそこから新たなビジネスが誕生することもあるでしょう。クラウドソーシングを利用したスキルシェアにおいても、同じ経験やスキルを持った人々が集い、新たなサービスを展開していくという事例が多く生まれています。

関連ページ:「クラウドソーシング」とは? 活用するメリットとデメリット

デメリット1:安全性の確保

先にも述べたように、シェアリングエコノミーは、基本的に個人対個人で資産の貸し借りを行うものです。そのため、双方の間で交わされるはずの契約があいまいになってしまうという恐れがあります。きちんと賃借契約を結んでいない場合、車や家などのモノにおいては、破損や傷、極度の劣化による資産価値の低下に対し、どちらがどのくらい責任を負うかなどの取り交わしなければ、思いもよらぬ賠償責任や補修費用が発生する可能性があるのです。
また、スキルシェアにおいても、成果物を納品したのに報酬が支払われないといったことが多く発生しています。個人間で直接やり取りができるからこそ、貸主と借主の関係性がグレーになってしまう点が、サービスの品質そのものの安全性が確保できないというリスクを生んでいるのです。

デメリット2:シェアサービス利用者以外への影響

家のシェアサービス「民泊」の増加により、近隣住民とのトラブルが相次ぎ、法整備もあいまいなままグレーゾーンで営業している施設が多くあることが大きな問題となっています。シェアリングエコノミーは、あくまで個人間でのやり取りで完結しますが、近隣住民や周辺環境への影響がないがしろにされているため、騒音・ごみ問題や治安の悪化などのトラブルが後を絶ちません。

シェアリングエコノミーのメリットとデメリットとは?_2

サービス拡大に適した法整備が必要

シェアリングサービスは、眠っている・余っているモノや空間・スキルを有効活用することで、それぞれの稼働率を上げ、スマートでコンパクトな経済を作り出すことを可能としました。しかし、なかなか規制や法律が整備されていないのが現状です。シェアリングエコノミーをその名の通りひとつの経済モデルとして発展させていくためには、不要なトラブルやグレーゾーンを回避し、貸主・借主・周辺地域にとって、互いに有益となる骨格を構築してく必要があると言えるでしょう。

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