アプリケーション開発時によく使われるAPI(アプリケーションプログラミングインターフェース)。実際に導入することでさまざまなメリットが受けられますが、使ったことのない方にはいまいち具体的なメリットが思い浮かばないと思います。
今回はAPIを利用することによってどんなメリットを受けられるのか、分かりやすく解説していきます。これからAPI導入を考えられている方も、また既にAPIを使われている方も参考としてぜひ読んでみてください。
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目次
アプリケーションの開発時間やコストの削減が可能
アプリを一から作ろうとすると、各機能ごとにプログラミングを行わなければなりません。この機能の中には、他アプリで共通して必要なものも含まれているので、同じ機能のためにプログラミングするのは時間の無駄です。
APIを使えばアプリケーション作成時に必要な機能を外部ソフトウェアから呼び出せるので、プログラミングの記述を省略でき、時間の短縮につながります。
また時間がかかるということは、それだけアプリケーション開発にコストがかかるということでもあります。APIを使うことにより無駄なコストも削減され、低価格でアプリケーション開発が可能。アプリケーション開発に必要なコストも削減できるのがAPIのメリットです。
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アプリ開発のハードルを下げられる
複雑なプログラミングの場合、プログラムファイル同士の読み込み順番まで慎重に行わなければならず、開発の難度が一気に高くなってしまいます。
APIを利用してアプリケーション開発を行えば複雑なプログラミング部分も省略可能。開発になれていないエンジニアでも簡単にアプリケーション開発が可能になります。
複数の環境に対応できる
ローカルのアプリで言えば「Windows」のみ、「MacOS」のみ、ウェブアプリケーションでいえば「Google Chrome」のみ「Microfoft Edge」のみと、自社で一からアプリケーションを開発するとユーザーの利用環境によってアプリケーションの利用可否が左右される場合もありました。
しかしAPIを使えばWindowsでもMacOSでも両方使えたりと、マルチな環境でアプリケーションを使える状況を整えることができます。
UXやセキュリティ性も向上する
APIを使ってアプリケーションを制作すると例えば大手企業と同じIDでログインできたりと、ユーザーが自社のアプリケーションを使うときの使い勝手を向上させることができます。つまりそれはUX(ユーザーがアプリケーションを使うときの体験)の満足度向上にもつながり、結局はアプリの価値向上にもつなげることが可能です。
このようにAPIをうまく活用すれば、自社アプリケーションのUXを向上させて価値を上げることもできます。
また自社でいちからアプリケーションを制作しようとすると、セキュリティ性の担保が悩みの一つとなってきます。自社で会員のID情報を細かく管理する手間や、設定を一つ間違っただけで外部からプログラミング攻撃される脆弱性が生まれたりと、セキュリティを一から自社のみで確保するのは困難な場合です。
APIでログイン機能を外部ソフトウェアに委託すれば、大手企業の高いセキュリティ機能を簡単に呼び出すことができます。またアカウント新規作成など、ユーザーがアプリケーションを利用する際の手間も簡略化でき、利用者数の向上にもつながります。
外部アプリケーションとの連携が簡単になる
オリジナルでアプリケーションを作ると、外部企業や自社企業で作った他アプリケーションとの連携を行わなければならないときに足かせになることがあります。他との連携を考えずにプログラミングしているとプログラミング言語がそもそも違ったりして連携が困難になったり、また仮に連携が完了したとしてもさらに他のアプリケーションとの連携を考えるときに最適化しにくかったりと難関がいくつも出てきます。
APIを使えば他アプリケーションとの連携も容易になり、追加機能の開発も簡単に製作可能。アプリケーションの汎用性が高くなるのもAPI導入時のメリットです。
まとめ
今回はAPI導入で得られるメリットについて分かりやすく解説していきました。
APIを導入するだけで、導入時の時間やコストの削減が可能、開発のハードルを下げられる、他アプリケーションとの連携が簡単になるなど、たくさんのメリットが受けられます。
時間が限られているアプリ開発環境にいる方は、ぜひAPIを使ってアプリケーション開発を行いましょう。
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